自分で気に入った物件を見つけられれば物件を管理する業者である管理会社に連絡してみる方法もありますが、特に気に入った物件はなく、不動産業者が持っている情報から空き物件を選びたい場合には、不動産屋に連絡するようになります。
ですが、初めての物件選びの場合には、どの業者に依頼すればいいのか迷ってしまいがちですよね。
そういった場合には基本的には営業年数の長い会社で物件を多く所有する不動産屋に依頼するのがおすすめです。
不動産屋の営業年数を調べる方法
不動産屋の営業年数を知る方法としては、一つの目安として免許番号の （ ）内 の数字から調べる方法があります。
地元だけで営業活動を行う不動産屋は知事免許で、2つ以上の都道府県で営業している不動産屋は大臣免許になっているのですが、いずれにせよ基本的には（ ）内 の数字が大きいほど営業年数が長いと言えます。
不動産業者の免許は5年毎（今から二十数年前までは免許更新は3年毎でした）に更新するようになっておりますので、例えば以下のように（ ）内の数字が1.2.3の不動産屋があった場合、（1）の不動産屋は知事免許取得から5年目以内の営業期間であることがわかり、（2）の場合には少なくとも免許取得から6年目以降であることがわかり（3）の不動産屋は少なくとも11年目以上営業していることがわかります。
■知事（1）1234 ・・・ 免許取得から5年目以内
■知事（2）2345 ・・・ 免許取得から6年目以降10年目以内
■知事（3）3456 ・・・ 免許取得から11年目以降15年目以内
そうするとこの中では最後の（3）の不動産屋が一番営業期間が長いからより安心できると判断できます。
もちろんどの不動産屋も経営者や宅建士次第なので新しい不動産屋でもきちんとしている会社もありますが、営業期間が長ければ長いほど信頼度も上がり、さらに賃貸借契約の実績も多ければより安心できるというものです。
ただし、元々は1つの都道府県で営業していて、知事免許取得13年後に他県に支店を出し2つ以上の都道府県で営業することになった場合には知事免許から大臣免許に免許替えしますから、この場合は知事（3）→大臣（1）となってしまいます。こういった例外もありますから（ ）の数字だけではなく総合的に判断することも必要になります。
また、営業年数は長くても実績がなく開店休業状態の不動産屋もありますから注意が必要です。免許更新の際に、5年間実績がなくても理由書を一緒に提出すれば更新はなされますから実績がないままの業者もあります。ですから実績の有無を見極めることも大事です。
友人・知人の紹介
信頼のおける友人・知人から紹介された不動産屋であれば、 過去に利用した時に対応が良かったかなどの実績に基づいた理由があると考えられるため、何も情報がない状態で最初から自分で調べるのに比べると安心感があります。
インターネットで調べる方法
探したい物件の場所が概ね決まっている場合や賃料から選びたい場合には、インターネットで「○○市 テナント物件情報」「○○市 貸店舗物件情報」等で検索するとずらっと候補がでてきますから、そこから価格を設定し予算にあった物件を探していきましょう。
良さそうな物件があればその物件を扱う不動産屋のサイト（ホームページ）や口コミ情報などでチェックしてみましょう。その上で不動産屋を実際に訪れてみれば店内の雰囲気や従業員の態度を見る事もでき、だいたいの善し悪しがわかると思います。
その際に従業員の雰囲気が悪く、これはないなと感じたら「まだ場所や予算も決めかねているところなので・・・ハッキリ決まったら改めて連絡します」と自分の電話番号等個人情報を聞かれる前に適当に濁して素早く帰りましょう。
電話番号を教えてしまうと後日電話がかかってきてしまいますから、嫌だなと感じたら上手く誤魔化してその場を去ることも必要なのです。
直感って大事ですし、一つの物件にいくつもの不動産屋が借主を募集しているケースも多いので、早々に引き上げて他の不動産屋を当たってみましょう。
宅建協会（宅地建物取引業協会）や全日不動産協会に確認する方法
不動産業者の多くは各都道府県にありますハトマークの宅地建物取引業協会（通称：宅建協会）もしくはウサギのマークの全日不動産協会の会員になっています。
自分でインターネットなどで不動産屋の免許番号や実績を調べるのには不安が残るという方は、物件を探したい場所となる各都道府県の宅建協会もしくは全日不動産協会に電話で確認してみる方法もあります。
宅建協会等に電話する時に「〇〇市の〇〇町の貸店舗物件を探しています。信頼のおける不動産屋さんを紹介してもらえませんか？」と伝えると、おそらくその地区の支部長が代表を勤める不動産屋を紹介してくれると思います。
支部長は誰にでもなれるものではなく、長年の信頼のある方だけが選ばれていますから安心できます。
