飲食店開業の流れ

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飲食店開業の流れ【カフェ・飲食店の始め方】資格・資金・物件・保健所申請・厨房機器・開業届まで

このサイトに辿り着かれた方は、将来、カフェや飲食店を始めたい方ですよね?

だとするとコンセプトやビジョンをもう既にお持ちなのではないかと思います。

その上で実際に開店までにやらなければならない事をお知りになりたいのだと私は考えています。

私は元飲食店経営者で交通事故に遭って現在はリハビリ中の身で時間に余裕があります。

そこで私が自分の経験を元にカフェや飲食店の開業に必要となる講習や保健所の許可、物件選び、厨房機器・備品の購入、税務署に提出する開業届に至るまでわかりやすく具体的に説明していきます。

開業までは平行して進めていかなければならない事も多いのですが、一つ一つの事はそう難しいことではありません。当サイトの記事を店舗の開店のご参考になさっていただけると幸いです。

※消防法についても確認しておきましょう!

資格・免許は必要?

カフェや飲食店を始めるにあたって、一番最初に気になるのが資格や免許です。

難易度の高い資格や免許が必要なら開業に二の足を踏んでしまいそうですものね。

でも大丈夫です。難しい資格や免許は必要ないのです。

次の項目で詳しく説明しますが講習の受講(1日)だけで大丈夫です。

飲食店で働いたことのない僕でも大丈夫ですか?

はい! 一日だけ講習を受ければいいだけですから大丈夫です。

カフェや飲食店は資金とやる気があれば誰でも始めることができるのです!

「食品衛生責任者」

カフェや飲食店に必要なのは「食品衛生責任者」です。

食品衛生責任者になれる人をいくつか示します。

・栄養士

・調理師

・船舶料理士

・製菓衛生師

・食品衛生責任者養成講習会受講修了者

上記のように栄養士や調理師免許を持っている人はもちろんなれますが、持っていなくても大丈夫です。

「食品衛生責任者」は1日講習を受けるだけの「食品衛生責任者養成講習会受講修了者」であればなれまして、私も飲食店の開業の数か月前に講習を受講しましたがとても簡単でした。

確か受講の最後に小テストもありましたが、当日講習を聞いていればだれでも解ける内容でしたので予め勉強しておく必要もありませんでした。

受講後のテストのありなしや講習の受講日は管轄の保健所によって違いますので、詳細は管轄の保健所にご確認ください。

調理師免許を取得しなくてもカフェや飲食店が始められるのはいいですよね!

はい!

私も調理師免許は持っていませんが「食品衛生責任者養成講習会」を受講しただけで「食品衛生責任者」とみなされました。

その後無事に「飲食店営業の許可」をいただくことができ飲食店を開業できました。

料理人の修行や実務経験は必要ないのですね!

そうなんです!

カフェや飲食店は、未経験者でもお料理好きの人や飲食業に興味のある人なら誰でもすぐに始められるんですよ。

何だか僕にもできそうな気がしてきました!!

夢が膨らみますね!

「飲食店営業の許可」

カフェ・喫茶店・レストランなどの飲食店を始める場合には管轄の保健所に営業許可の申請を行う必要があります。

申請書類は保健所にあります。

扱う食品や営業形態によって複数の許可を取得しなければならないケースもありますので、どういった形態で何を製造し、どんな風にお客様に提供したいのか等具体的に保健所の窓口で相談し、必要となる申請書類をもらってください。

(ランチやコーヒーを提供するカフェだけの営業予定であれば飲食店営業の許可だけで大丈夫ですが、ケーキやお菓子の製造販売も行う予定であれば菓子製造業の許可も必要になります)

窓口で申請書類をもらったら書類を熟読し不明な点は確認しておきましょう。

申請書類には物件についての注意事項の記載もあります! 物件を決める前にまずは営業予定の所在地の保健所に行って申請書類をもらいましょう!!

物件を契約する前に保健所に相談した方がいいのですね!

そうなんです!

営業許可をもらえる物件でなければカフェ・飲食店の営業ができませんからね。保健所の担当者にお伺いを立ててから契約した方が無難です。

保健所に確認し希望の物件で許可がおりそうであれば、物件を契約し営業許可の申請をしてください。

個人事業主が飲食店を開業する場合の申請に必要となる主なもの

・営業許可申請書(保健所でもらえます)

・営業予定の物件の平面図

(冷凍冷蔵庫やガステーブルなどの厨房機器・テーブル・トイレの位置などを図面に書きます)

・食品衛生責任者の資格を証明する書類

・申請手数料(金額は許可業種によりますが、2業種くらいなら数万円あれば大丈夫です)

・登記事項証明書(法人の場合のみ)

水道水以外(貯水槽・井戸水等)を使う場合は水質検査成績表も必要です。
書類作成が苦手な人は費用はかかりますが行政書士に依頼することもできます。

提出書類に不備がなければ日程の連絡の上で保健所の担当者が店舗を見にきます。

私の店舗には保健所から女性の担当者が2名見に来て、平面図を確認しながら業務用冷凍冷蔵庫、各種厨房機器やテーブル・備品等の目視確認や水質検査もしていました。

その時に、飲食店営業の更新時期のお話しもありまして、物件がコンクリートであることとその他にも各種要件を満たせば8年後に立ち合いの上で更新で、物件が木造であれば5年後に立会いの上で更新になるとおっしゃっていました。

ここまでくれば、あとはもう営業許可証が発行されるのを待つのみです!

物件選び

営業許可申請の項目とも関連しますが、物件選びは重要です。

人通りが多い商店街や駅周辺に出店するのか、田舎ののんびりとした場所で店を出すのかでは、客層や客数も大きく違ってきます。

カフェや飲食店は誰と始める?(一人?家族?従業員?)

カフェや飲食店は、一人で切り盛りするのか従業員を雇う予定なのかによって建物の規模を考えなければなりません。

具体的には以下の3パターンがあります。

■一人でこじんまりとした店を出したい・・・小さい物件になるため家賃は低く抑えられリスクも低いのですが売上も少なくなります。

■夫婦や家族で経営したい・・・一人で切り盛りする場合よりは大きな物件が必要になりまして、その分リスクが上がります。

■バイト・パート・正社員といった従業員を雇って大規模な店にしたい・・・大きな物件のため家賃や人件費が高額になりましてリスクは高くなりますが、集客に成功すれば席数も多いだけに売上は多くなります。

物件選びの重要なポイント

この他にも一般的には以下のような項目の中で何を最も重要視したいかで選ぶことが多いです。

■立地(交通の便などの利便性・ターゲットにしたい客層の多い場所・競合店の調査)

■家賃(初回は家賃の他に保証金や敷金など家賃の数か月分のお金が必要になる物件もあります)

■広さ

■改装費(カフェ・飲食店の改装費は規模にもよりますが一般的に300万円前後から1,000万円以上かかるケースもあります。改装費をかけたくない場合には旧店舗の内装や設備をそのまま使える居抜き物件を探しましょう)

カフェや飲食を始めるにあたり最もお金がかかるのが改装費です。ここを低く抑えられれば、敷金等含めた初回の家賃・厨房機器・備品を考慮した開業費は500万円以内に収めることも可能です。(開店後、いきなり黒字になるとは限りません。商品の仕入代金等の運転資金・毎月の家賃・生活費も必要になりますので、資金に余裕のない人は無理をしない事も大切です。

物件の選び方についてさらに詳しく知りたい!

飲食店の許可をもらうためにはキッチンとホールを区切る必要があったり、トイレについても細かい条件があります。物件選びの詳しい記事は、こちらの記事をご覧ください。

カフェ・飲食店物件の探し方
カフェ・飲食店物件の立地や家賃による探し方や保健所の許可をもらうために必要となる要件も記載しています。

メニューや営業時間・定休日は立地によっても考慮しなければなりませんが、自分の頭だけで考えていては独りよがりになってしまう恐れがあります。

時間のある時に人気のグルメブロガーのブログをチェックしたり様々な形態の繁盛店を回ってみましょう。(ビジネス街では会社員とOLをターゲットにしているため定休日は日曜日に設定し、平日には日替わりランチを提供しリピート客を増やしている飲食店もあります)

厨房機器・冷凍冷蔵庫は購入する?リースにする?

カフェや飲食店に欠かせない厨房機器や冷凍冷蔵庫ですが、購入(新品もしくは中古)する方法とリース契約をする方法があります。

厨房機器や冷凍冷蔵庫の新品は何処で購入できるのですか?

新品は全国展開しているホシザキやマルゼンの各支店・営業所で購入できます!!

リースだと割高になりますから私は全て新品を購入しましたが、調理器具を揃えていくと結構な出費になりました。

業務用冷凍冷蔵庫の新品価格はどのくらいでしたか?

私が購入したタンスのような大きさの業務用冷凍冷蔵庫の新品の購入金額は1台あたり30万円から40万円前後でした。新品の冷蔵ショーケースは100万円くらいだったと思います。どちらも外側から見える箇所に温度計が付いていたので食品の管理はしやすかったです。

僕は開店費用をあまりかけられません。もっと安く冷凍冷蔵庫や厨房機器を手に入れる方法はありませんか?

リースを利用して月々数万円づつ支払う方法の他にテンポスバスターズなどで中古の厨房機器を安く購入する方法もあります。

リース契約については各店舗に相談してみてください。
物件によってはコンクリート床ではない場合で排水設備がない床もあると思います。その場合、業務用冷凍冷蔵庫から出てくる排水は、ドレンホースからプラスティックケースのトレイに溜め定期的に捨てる必要があります。特に気温の高い夏は水が出る頻度が多くなりますから朝・晩その水を捨ててください。冬は数日に1回程度で大丈夫です。
ショーケースは業務用冷凍冷蔵庫ほどは水が出ませんので週に1回程度、専用のプラスティックケースに溜まった水を捨てるくらいで十分です。

備品・消耗品の購入

テーブルは2人用を複数購入すると便利

テーブルやイスは家具屋さんで購入できます。

まとめて購入することで配送料が無料になったり組み立てが必要な家具の組み立てサービスを無料で対応してくれるケースもありますので、購入前に相談してみましょう。

カフェで使うテーブルは同じタイプの2人用を複数購入しておけば、個別に使えば1人~2人のお客様に対応できますし、4人~10人程度のお客様が来た時にはテーブル同士を繋げることで1つのグループで利用することができます。

従業員を雇う場合はロッカーも必要!

パートやバイトなど従業員を雇う場合には着替え用のスペースやロッカーも用意しなければなりません。

ロッカーや机は事務用品店で購入可能です。

レジ・レジカウンターも忘れずに!

レジ・レジカウンター、文房具などの細々した消耗品も事務用品店でまとめて購入しておくと一緒に配送してもらえて手間がかかりません。

電話やパソコンは電気屋さんで買えます!

電話やパソコンは電気屋さんで様々な種類を販売していますので実際に見てから購入を決めましょう。

電話はスマホでもいいですかね?

できればスマホよりもファックス付きの固定電話にした方がいいです!

食材の注文をFAXでしか受付していない仕入先もありますし、お客様からの信用面を考慮してもスマホの電話番号よりも固定電話の電話番号の方が安心感がありますからね。

食器は店のコンセプトに合わせましょう!

フランス料理店なら高級食器で揃えた方がお店の格も上がりますが、若者向け・女性向けのおしゃれカフェなら値段よりもおしゃれさと使い勝手を重視しましょう。

お子様ランチを提供する場合は、割れにくく安全で可愛いキャラクターのプラスティックのコップやメラミンプレートを選びましょう!

ゴミ箱は蓋つきを購入

飲食店の許可をもらうためにはゴミ箱は蓋つきのものを購入しなければなりません。

水を通さない頑丈なタイプを用意しましょう。

手洗い場の消毒液

飲食店の許可をもらうためには手洗い場に消毒液も設置する必要があります。

私の時はキッチン用の手洗い場とトイレ用の手洗い場の2か所にキレイキレイを設置しまして、それで保健所の審査に通りました。

名刺や銀行口座はどうする?

名刺は取引先と交換する必要がありますから物件・電話番号・FAX番号・メールアドレスが確定した段階で早めに作っておくことをおすすめします。

通帳については個人の銀行口座とは別に新たに店舗用として銀行口座と銀行印を作っておいた方がお金の流れがわかりやすくなり管理もしやすくなります。

また、売上金を翌朝銀行のATMで入金することを考慮すると通勤途中にある銀行が便利ですが、将来的に店を大きくしたいと考えている方は、信用金庫や第二地方銀行を利用しておいた方が、都市銀行に比べると融資の相談がしやすくなるという利点があります。

※会社員から自営業者に転身した場合、驚くほどに社会的な信用がなくなります。

そのため、会社員時代ならマイホーム購入資金として3,000万円でも4,000万円でも心よく貸してくれた銀行もいざ起業すると、そう簡単にはお金を貸してくれなくなります。

ですが、第二地方銀行や信用金庫は起業後3年以上売上金の預け先として利用していれば都市銀行に比べれば親身になって相談に乗ってくれやすいですし、5年10年と商売を続けて黒字を出していれば融資してくれる可能性もあります。

集客どうする?

集客の方法には以下のようなものがあります。

・チラシ(新聞折り込み広告・ポスティング)

・口コミ

・Webサイト関連(ホームページ・ブログ)

・SNS(フェイスブック・インスタ・Twitter)

・インターネット広告(食べログ・ホットペッパー等)

SNSではどれが一番集客しやすいのでしょうか?

それぞれに特徴がありますから一概にはいえませんが、最も拡散能力が高いのはリツイート機能のあるTwitterでしょうね。

オープン日にお客さんがいっぱい来すぎたらどうしよう?

僕、飲食の経験がないのに対応できるかな?

Twitterの拡散にはフォロワーの数や影響力も関係しますからね。

知り合いが多いのならプレオープンをすることでオープン前に課題や注意点がわかり対策も立てられますからおすすめですよ。

また、接客や飲食が未経験の方は自身の飲食店を開店させる前に別の飲食店でバイトでもいいので数か月は働いてみた方がいいかもしれません。

私は学生の時に接客のバイトをしたり社会人の時には会社で仕事を終えた後にレストランでバイトしていた経験がありますが、賄いも美味しくてお金ももらえて一石二鳥でした!もちろん接客の勉強にもなりましたよ!

自分で広告を出す場合には景品表示法について学んでおきましょう!

開業届・青色申告の申請

保健所から営業許可証が交付されたら見やすい場所に掲示しましょう。

カフェや飲食店を始めると忙しくなりますが、個人事業主として一人で飲食店を始める場合でも開業届の提出や青色申告の申請を忘れないようにしましょう。

開業届や青色申告の申請は何処で行うのですか?

管轄の税務署になります。

開業届の提出期限は開業から1か月以内、青色申告の申請は2か月以内です。不明な点は最寄りの税務署に電話すれば教えてもらえます。
青色申告の他に白色申告もあります。青色申告は複式簿記にて帳簿を作成する必要がありますが所得から65万円の控除を受けられたり、赤字を3年繰り越せるなどの利点があります!(白色申告は単式簿記:所得から10万円の控除)

簿記がわからない人はどうすればいいですか?

簿記の知識がない人でも会計ソフトを使えば仕訳もわかりやすく損益計算書・貸借対照表も簡単に作れます!

会計が苦手で、できるかどうか自信がありません。

簿記や会計が苦手という人でも大丈夫です!

費用はかかりますが日々の仕訳から確定申告までの処理を公認会計士事務所や税理士事務所に依頼することもできますよ!

それなら安心ですね!ところで確定申告って何ですか?

簡単に説明しますと年間の収入(売上)・支出(商品の仕入れ原価・各種費用)・所得(利益)等を記した損益計算書や貸借対照表などの書類を税務署に提出して、税金の納付額を計算してもらうことです。

※生命保険や個人年金の控除用ハガキも用意しておきましょう!

個人事業主は毎年1月1日~12月31日までの期間の収入や所得を記した確定申告書類を翌年の2月16日~3月15日までに税務署に報告することになっています。

税務署は確定申告の時期はかなり混み合いますが、わからないことがあれば最初は税務署に確定申告用の書類を持参して申告してもいいですし、慣れてくればインターネットを利用して確定申告をすれば良いと思います。(私はネットで申告しています)

決算書類など帳簿類は7年保管・請求書や領収書等各種書類は5年保管
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