飲食店での良い接客とは

飲食店のバイト・パートの仕事

良い接客というのは必ずしも過剰なサービスをすることではありません。

また、飲食店の店員がフレンドリーに接客しようとするあまり、お客様に対し馴れ馴れしくしすぎる店もありますが、傍から見ていてもそれは見苦しいものです。

お客様はあなたの友人でも知人でもありません。ただ、純粋に食事を楽しむために店に来られるのです。

大事なのは心のこもったサービス。そして押しつけがましくないさり気ない気配りなのです。

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最低限身に着けたい【良い接客】

■入店時の明るい挨拶「いらっしゃいませ」

■お水やお茶の減りを観察し早めに対応

■会計終了時「いつもありがとうございます! またお越しくださいませ!!」

このくらいの基本的なことさえできていれば、その店に対する印象は良くなります。

目指したい【上級者の接客】

■お客様が入店時に店内が混雑していてお待たせしそうな場合には、お詫びの言葉と概ねの待ち時間を伝える

■子供連れのお客様にはアレルギー等の確認など大人以上に配慮が必要

(子供が食べやすいような取り皿・食器・安全なフォークなども用意)

■寒そうにしているお客様がいたら、ひと声掛けてからひざ掛けを用意し席にお持ちする

■空いているお皿はタイミングを見計らってさげる

■ホットコーヒーや紅茶を出す時にお砂糖がお客様から離れた場所にあれば近づけてお客様の手の届く範囲に置くなど配慮をする

ここまで出来るとサービスの行き届いた店である印象を強く受けます。

気を付けたい【悪い接客】

入口付近に店員が誰もおらず、入店しても気付く人がいない

ホテルのレストランでもこういった店があるのですが、お客様が「すみませ~ん」と自ら声かけてからやっと気が付いて案内する係り(ホールスタッフ)が現れる店は、サービス面や従業員の接客態度も含め全ての面でイマイチな事が多いです。

そして中に入ると暇そうな店員が奥の方に4~5人突っ立っていたりなんてことも。忙しくて誰も手が離せない状況なら入り口付近に誰もいないことも理解できますが、「働きたくない」気持ち丸出しの店員達がだらだらしていると店の活気もなくなります。

また、レストランにいるお客様達に聞こえるような大きな声で「パート代が安い!!残業しても給料が安い!!お客が来ても来なくても時給が同じなんだから暇な方が楽できる!!」なんて言っているホテルの従業員もいましたが、家に帰って愚痴るのならともかくお客様が大勢いる店内で平気で自分たちの待遇の不満について話しているのを聞くと品位はおろか社員教育はいったいどうなっているのだろうかと考えてしまいます。

いくら人手不足とは言え、このような態度の従業員を雇わざるを得ない程に人件費を抑えているホテルは掃除も行き届いていないことも多く、傷んだ食材を使っていたり異物混入の危険性も高まることから、お客も自然と寄り付かなくなってきます。

■久しぶりの来店の時などに必要以上の会話をしてくる店員

具体的には「半年以上ぶりの来店ですよね。最近何をされていたんですか?お仕事がお忙しかったんですか?」 ・・・etcとにかく質問攻めの店員もいます。

店員があまりにしつこく聞いてくるので、こちらがやむなく一言何か返答するとさらにそこから質問攻めになることさえあります。

これについては店員側は親しみを持っていることが原因となっているため、客側も気を使って必要最小限の会話はしますが、お客様は飲食店には食事を目的に行っている訳でおしゃべりを楽しむことが目的で行っている人はほぼ存在しません。

ですからしつこくプライベートなことを詮索されると鬱陶しいと感じる人が多いです。特に女性客に男性店員があれこれ詮索するのはよくないです。

もし、客側が自分から何か話したい事があるなら自らカウンター席に座ったり、自分から話しかけるはずです。それをしないということは、店員とプライベートな会話を楽しみたくはないのです。

夜のお店であるパブやバーなら話は別ですが、レストランのランチで女性客のテーブルに用もないのに男性店員が近づいてきてプライベートな情報を根掘り葉掘り聞かれたら不気味にさえ感じます。店によってはスタンプカードや会員登録で住所・名前・電話番号を既に知られていることもありますから、尚更気味悪く感じてしまうのです。

中には顧客情報から電話番号を盗み見してスマホに個人的な事で連絡してくる非常識な男性店員もいるそうですが、さすがにこれをやられるとほとんどの女性はもうその店に行く気を無くすでしょう。

よい接客を心掛けたいなら、そういった非常識な行動は慎むことです。

また、そのような行動にまではでなくても、お客様は料理を楽しみに来ているのですから、店員はそれを理解し場の空気を読むこともできなければなりません。

良い接客を浸透させるために経営者はホールに目を配ろう!

悪い接客をしてしまう癖のある男性店員は付かず離れずの接客を心掛けさせましょう。それでも改善が見えない場合は男性店員はキッチン担当に変えて、ホールは女性店員に任せましょう。

ラーメン屋など男性客が多ければ男性店員の方が上手く回るケースが多いのですが一般的なレストランやカフェなどの飲食店のランチ利用は女性客が多い店がほとんどなのです。

そして女性客の多くはしつこい男性店員がいた場合、味の面ではいくらお気に入りの店だったとしても、足が遠のきます。

即ちお客様を逃すことになるのです。

親しみも限度を超すと、相手にとっては迷惑に感じることもあります。また、こういった男性店員に限って余計な話ばかりしてきて、お客様のお水のグラスが空になっていることなど肝心なことが見えていない事が多いのです。不要な話をする余裕があるのなら本来は気配りにその時間を使うべきなのですが、こういった男性店員に限って周りが見えておらず気配りができないものなのです。

お客様のプライベートを詮索したり個人情報を聞き出そうとしたり要らぬ事ばかりに力を入れる店員は、店の信用も落としかねないため要注意です。

まずはスタッフへの教育を徹底させてお客様を不快にさせない最低限の接客を心掛けさせる必要があります。