レジ締めの仕事は、バイトには任せずにオーナー自ら計算したり、店長や正社員に任せるケースが多いため、バイトでレジ締めの仕事まで任されている人はオーナーや店長に信頼されている証でもあります。
しかし、元経理事務員や元銀行員でもない限り、毎日のレジ締め後のお金の計算を得意な人はあまりいないのではないでしょうか。
まずは、基本的なレジ締めの流れをご紹介しつつ、その上で最も時間のかかる作業を効率化する方法もお教えします。
また、レジの金額が合わない場合の原因についても触れていきます。
レジ締めの流れ
1. レジの機械から合計金額を出力(印刷)=当日の売上高
2. レジ内の現金(札・硬貨)を数え、金種表に入力(Excel推奨:パソコンがない場合は手書き)、合計金額を計算
3. 2の合計金額(実際の現金合計)から予め用意していた釣り銭を差し引く=当日の売上高
4. 1の当日の売上高(レジの機械から出力した当日の売上高)と3(レジ内の実際の現金合計ー釣り銭)が同じであるかを確認。
1と3が同じならレジ締め終了!(必要に応じて翌日の釣り銭の両替を行う)
1と3が間違っていたら原因追及(原因:レジ内の現金の数え間違い・両替時のミス・お釣りのミス・返品や取り消し処理のレジ入力のし忘れなどが考えられます)
※上記は基本的なレジ締めの流れとして、クーポンやカード払いを考慮せず現金のみの取引のケースを書いています。
レジ締めが苦手な人は硬貨を数える作業を面倒に感じる人が多い!
レジ締めの流れや計算方法は上記の通りですが、どの業種でもレジ締めの計算は苦手という人の方が圧倒的に多いと考えられ、中でも硬貨を数える作業が最も面倒に感じるという人が多いと思います。
かつて私がバイトしていた店舗でも勤務歴が長いだけのレジ締め担当のおばちゃんが、毎日のように計算が合わないと私に泣き付いてきていたのですが、私がおばちゃんが作った金種表とレジ内を確認すると単なる硬貨の数え間違いや計算ミスが原因であることがほとんどでした。このおばちゃんは勤務歴が長いためレジ締め担当を任されていた訳ですが、数字にめっぽう弱かったんですよね。こういった経験から現金を扱うのが苦手な人は硬貨の数え間違いや単純な計算ミスが多いという印象を持ちました。
といいますのも千円札などお札は10枚ごとにまとめておけば計算の際にもそれほど手間はかかりませんが、硬貨はお釣り用として大量に用意しておく必要があるため枚数も多くて、1枚づつ数えるような手計算では非常に時間がかかってしまい、同時にミスを招きやすいように感じるのです。
そこで今回はレジ計算が苦手な人でも素早くレジ締めを終わらせることのできる硬貨を数える際の効率的な方法をご紹介します。
レジのお金(硬貨)を目盛り付きのコインケース(コインカウンター)へ入れれば一目で金種ごとの残金が判明し計算が楽!
一見、原始的な方法にも見えますが、まず、こういった感じの残金が一目で確認できる目盛り付きのプラスティックのコインケースを用意し、レジの硬貨を入れていきます。
引用:【法人向け総合通販サイト KILAT】
この時、コインケースの中で1枚でも硬貨が浮いてしまうと目盛りが上に1枚分上がってしまい金額が変わってきますから、しっかりと全ての硬貨を奥に押し込んでください。
(プラスチックケースの名称はコインカウンターと言いまして、メーカによってはコインキーパーやコインアップとも呼ばれています。これらの商品は通販で簡単に購入できますので注文方法は後述します)
使い方としては写真の通りに500円玉は500円のレーンに、100円玉は100円のレーンにコインの種類ごとにお金を並べていきます。 (レジの硬貨を入れる箇所もこのコインケースの並びの順番と同じにしておくとより早く終わります)
そうすると目盛りを見るだけで各硬貨の残金がわかります。
パッと見ただけではわかりにくいと感じても、写真のように硬貨は10枚づつの単位で盛り上がりがありますから、一番上の段を数えればすぐわかります。(例えば100円なら30枚まではパッと見ればわかるので、後は30枚から40枚のレーンにある100円硬貨を数えればいいのです)
後は次項で説明しますがパソコンで表計算ソフトのExcelを使って書式を作っておけば、お札と各硬貨の枚数を入力すると全ての合計額が自動計算される仕組みになり、簡単で早くレジ締めが完了します。
店にパソコンがない場合にはExcelは使えませんので、お札と硬貨の合計金額は電卓で計算してください。この時も金種ごとにメモしていけば当日のレシート合計と当日の現金から釣り銭を引いた額が合わない場合、その合わない金額から計算ミスやお釣りのミスなどを推測できます。
例えば3円合わなかったとしたら、1円だけを数え直せばよく、100円が合わない場合はまず100円を数え直し、それでも差異の原因がわからなければ次は50円と10円も数え直す感じです。
2度3度確認しても、どうしても合わない場合は、その差異の金額からお釣りのミスや両替のミスなどが推測できます。
差異が端数であればお釣りのミスが考えられますし、差異がプラス5,000円であった場合は、釣り銭のための両替用の100円を50枚レジに入れる際に、本来ならば5,000円札1枚を抜いてプラスマイナス0とするべきところを、5,000円札を抜き忘れた場合はプラス5,000円の差異が現れると考えられるのです。
釣銭準備金のための両替時のミスは、10円×50枚なら500円、100円×50枚なら5,000円というように決まった額になることから差異の金額からも判別しやすく、前日の金種表残を見ても10円や100円が来客数から推察しても極端に当日に増えていた場合などは、釣り銭準備のための両替ミスだと考えられる訳です。
コインカウンターの注文方法
店にコインカウンターがない場合には、下記通販サイトから購入できますから是非ご利用ください。
価格は1,500円程度と安く、これさえあれば硬貨を手で1枚1枚数えなくてもよいため、毎日のレジ締めのお金の計算が劇的に早く終わるのでおすすめです。
■上記写真でご紹介しましたコインキーパーのご注文は下記リンク先のサイトからご利用いただけます。 (サイズは 216.5×189×43mm で片手で持ち運びできます)
■その他のコインケースのご注文は下記リンク先のサイトからご利用いただけます。(手提げ金庫機能付きの商品もあります)
コインカウンター 自動選別機能付き 通販
自動でコインを選別し個別の枚数もカウントでき、同時に総額の計算もできる自動選別機能付きの コインカウンター の通販もあります。
価格は約1万円程度と手動計算の機械に比べると高めではありますが、毎日の硬貨の計算作業から解放されると考えると非常に便利な機械です
5年間毎日利用すれば1日当たり5円から6円程度で使える訳ですから安いものです。
使い方も簡単で硬貨を投入しスタートボタンを押せば自動で計算されます!
お札カウンター 通販
売上が増えてくるとお札を数えるのも手間に感じられる事でしょう。
その場合は、お札カウンターを利用すると早くお金の計算ができます。
価格は1万円前後からで性能が良いものだと10万円を超すものもあります。
Excel(エクセル)で金種表を作成後、お金の枚数を入力すれば合計額の計算が早い!
あらかじめ表計算ソフトのExcel(エクセル)で金種表を作成し、関数で自動計算するように設定しておけば、当日のお金の枚数だけ入力すれば、すぐに合計額が計算できますからおすすめです。
私も今回ご紹介しました通り、コインキーパーを利用して硬貨の枚数を調べた後、お札も含めてExcelでレジのお金を計算していましたが、お札の枚数を数えながら数字を入力するだけですから毎日5分もかからずに合計額を素早く計算できていました。
お釣りのミスが複数あったら原因究明は困難
レジ計算にミスがなければ レジの機械から出力した当日の売上高=レジ内の実際の現金合計ー釣り銭になるはずなのです!
しかし、そもそもお客様に渡す時のお釣りを間違っていては、お金が合わないわけですが、せめて残金だけでも金種ごとにキッチリ計算していけば、その日の売上の控えから、どの取引でお釣りを間違ったのかを割り出せる確率も高まります。
ただし3件も4件もお釣りのミスがあったのでは推測も難しく原因究明は困難を極めます。
来客数も多くバイトを複数人雇っている店舗であれば、お釣りのミスを完全に防ぐことはできませんが、ミスがあれば店の信用問題にも関わりますから、オーナーは、お釣りが自動で出てくるようなレジの導入を検討した方がいいかもしれません。
レジ精算を早く終わらせれば早く帰れる
オーナーや店長は特に店舗運営においてやらなければならない事が無数にあります。その中の一つがレジ精算ですが、この作業は毎日ありますから素早く終わらせることができれば時短になり、早く帰ることもできます。
また、バイトやパートなどの非正規の人がこの作業をキッチリとミスなく処理していけば、よりオーナーや店長からの信頼も厚くなり、ひいては時給アップに繋がる可能性もありますから、慣れるまでは大変でしょうが最初は正確さを重視し慣れてくれば早さも意識していきましょう!
当日の売上は翌日に銀行口座に預ければよい
個人商店だと毎日の売上はそんなに大きな金額にはなりません。基本的には当日の売上は翌日に銀行口座に入金し、売上が少ない日が2.3日続けば、3日分の合計を纏めて入金するなど手間の掛からない方法で対応すればいいと思います。